前回に引き続き、計算ミスを減らす具体的な方法について、
説明をしていきます。
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3.ひっ算と式を書くスペースを別々に決める
計算ミスが多いお子様のノートを見ると、よく主な式とひっ算がごちゃごちゃと混ざっていることが多いです。
お子様の発想的に、式を展開してその計算をひっ算で行って、また、メインの式に反映していくのを繰り返していく中で、
混ざってしまうのも頷けるかと思います。
しかし、認知機能の観点から言えば、「インプット」の段階において、ひっ算の存在は認知の阻害要因となり得るのです。
メインの式とひっ算が混ざることで、視線のチラつきやどの情報を次の式に用いるのかなど、選択注意力・作動記憶が必要以上に要求され、ミスの温床となります。
中学、高校、大学と計算・また扱う概念自体も難しくなっていく中で、計算つまりメインの式の展開は、
より綺麗に書き起こしていくことで、計算を進めながら計算の方向性を捉えていき、
綺麗だからこそ計算ミスを誘発することなく答えを導き出さないといけないのであって、
本来ひっ算とは計算の道具であり、副次的なものであるべきなのです。
そこで、メインの式とひっ算を書く範囲を事前に決めてしまい(あまり離れて分けると視覚記憶の難しさにぶつかるためそれも避ける事)、ノートに線などで区分けしてしまいましょう。
基本的にひっ算は数字の計算だけに特化したものであって、特に中学数学以降の方程式の変形以降は、
その意識をしっかり持つよう声掛けをしていきましょう。
4.一つの計算につき最低限暗算で2回以上検算
ここまで3つの方法を紹介してきましたが、ここまでで防げる計算ミスの割合は授業の経験上、
約7割程となります。では、如何にこれを10割に持っていくのかというと、
この検算作業が最も重要となっていきます。
どんなに簡単な計算であっても、それぞれ最低でも2回以上は暗算でもいいので、
再度計算をやってみてください。
これを先生の立場である私が生徒に話しても、拒否感が強いのも事実です。
例えば、「めんどくさい」「逆に計算が遅くなる」などの声をよく聴きます。
しかし、このように言われる生徒さんほど計算ミスが多いのもまた事実です。
逆に、検算することで計算ミスが減り、且つ検算をしない場合と比べて、実際にその倍以上検算で計算を行うのですから、
計算力が通常時に比べて飛躍的に上がっていくのです。
また、計算力がついてくれば、最初は最低2回書いて検算しようから、1回書いて検算、2回暗算、1回暗算と検算の段階を下げていくことで、最終的にその速さと効率性を担保しつつ、計算ミスを減らすことが出来ます。
なので、段々とハードルは下げていきましょう。
但し、ここまでご説明しても検算を実践してくれないお子様もやはり多いと思います。
やはりここは、根気よく声掛けして頂くか、当塾にお越しください。
まとめ
ここまでの方法を本当に実践できれば、
計算ミスは急激に減ります。
お子様を見ているなかで、皆様着実に減っております。
しかし、もしこれでも計算ミスが多発したり、書き間違いが多い等がありましたら、
他の認知機能の部分に難しさがある可能性がございます。
その際は、一度当塾にご連絡頂き、ご相談ください。
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