不登校というと学校へ継続していくことができないということは共通していますが、原因や不登校状態が継続する理由はさまざまです。
文部科学省では不登校をどのように分類しているのかを見てみたいと思います。
平成18年の実態調査で「不登校の継続理由」から分類し5つのタイプに分類しています。
(平成18年と古い気がしますが、最近の調査報告の中でも、この平成18年の調査を引用をしていることが多いです)
では、その中で分るしている不登校のタイプについて説明していきたいと思います。
文部科学省の「平成18年度不登校実態調査」では、「不登校の継続理由」から傾向分析して下記の5つのタイプに分るしています。
「無気力型」(40.8%)
「遊び・非行型」(18.2%)
「人間関係型」(17.7%)、
「複合型」(12.8%)
「その他型」(8.7%)の5つに分類している。
(出典「不登校に関する実態調査」 ~平成18年度不登校生徒に関する追跡調査報告書~
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/seitoshidou/1349956.htm)
それぞれのタイプについては、15問ほどの選択肢から継続理由を選択してもらった結果から分類しているようです。
一番多くなっている「無気力型」の回答は、
「無気力でなんとなく学校へ行かなかったため」
「学校へ行こうという気持ちはあるが、身体の調子が悪いと感じたり、ぼんやりとした不安があったため」
「朝起きられないほど生活リズムが乱れていた」
のような選択肢を多く選んだ生徒のようですね。
きっかけを配慮していないので、何とも言えませんが、
なんとなく、大人が考える不登校は、学校にいけなくなった理由が、
学校の何かしらにあるのではないか、
(例えば、友達にいじめられた、勉強についていけないなど)
と考えたりします。
そして、その要因がなくなったら、学校に行けるのではないかとも考えたりします。
しかし、私がスクールカウンセラーをしていた経験でも、はっきりした理由がない不登校は比較的多く見られ、そしてそういう不登校児童生徒の方が、学校にいけるようになることが難しいことが多かったように思います。
ただ、ひとつ言えるのは不登校になっている児童生徒は、
少なくとも自分への自尊感情が非常に低下していることが多く、
そういうふうに見えなくても本人は苦しんでいるということは確かに言えることだとおもいます。
次回は、医者からみた不登校の分類について見てみたいと思います。
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